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2023.07.28

修復歴ありの中古車とは?事故車との違いやリスクも解説

アウディヤナセオートモーティブの清水です。

 

中古車を購入する際には、確認しておかなければならない点が複数あります。

 

その中でも、修復歴のある中古車には一定のリスクがあるため、修復歴の有無を必ず確認しなければなりません。

 

今回は、修復歴ありの中古車の定義や、修復歴ありの中古車を選ぶリスク、選ぶときの注意点まで詳しく解説します。

車を守る

 

 

修復歴ありの中古車とは?事故車や修理歴との違いを解説!

車の修復歴とは、交通事故や災害などにより車の骨格部位に欠陥・損傷が生じ、修復や部分的な交換を行なった履歴のことを指します。

「修復歴ありの中古車」とは、このような履歴を持ちながらも走行には支障のない中古車のこと。

 

ここで注意しておきたいのが、「修復歴あり」とされるのは骨格部位に損傷が生じた自動車であるということです。

 

骨格部位以外の部分(ドア、フェンダーなど)に損傷が生じ修復した場合、その車は「修復歴あり」とは判断されません。

 

ちなみに、車の骨格部位は衝撃から車内を守るために重要な役割を果たしており、次のような部位から構成されています。※ボンネットタイプの場合

  • フレーム(サイドメンバー)
  • クロスメンバー
  • インサイドパネル
  • ピラー
  • ダッシュパネル
  • ルーフパネル
  • フロア
  • トランクフロア

 

自動車公正取引協議会、一般財団法人 日本自動車査定協会では、上記8つの車の骨格部位に損傷がある車、または修復された履歴がある車は修復歴車であると定義されています。

 

安全性の面で重要な骨格部位の損傷・修復履歴は、「修復歴」として重要視されていることを知っておきましょう。

 

販売店(中古車販売業者)では、修復歴の表示が義務付けられています。

販売店の展示車にはプライスボードに修復歴の有無が表示されている場合も。

 

修復歴があるならコンディションノートといった別途書面に修正箇所が表示されていますので、購入前に必ず確認しましょう。

 

修復歴があることを知らずに、消費者が中古車を購入してしまうことはまずないので安心してくださいね。

 

修復歴、事故歴、修理歴の違い

修復歴と混同されやすいのが「事故歴」や「修理歴」です。

修復歴、事故歴、修理歴の違いを確認しておきましょう。

 

【修復歴あり】

  • 車の骨格部位に欠陥・損傷が生じて修復した車
  • 表示義務あり
  • 査定への影響は大きい

 

【事故歴あり(事故車)】

  • 事故を起こした(事故に遭った)ことがある車
  • 骨格部位に損傷がなければ表示義務なし
  • 骨格部位に損傷がなければ査定への影響は小さい

 

【修理歴あり】

  • 骨格部位以外の部位を修理したことのある車
  • 表示義務なし
  • 査定への影響は小さい

 

このように、修復歴、事故歴、修理歴の違いで重要になるのは「骨格部位への影響」です。

 

過去に事故を起こした(事故に遭った)ことがある車でも、骨格部位に損傷がなければ「修復歴なし」と判断されます。

 

事故歴や修理歴と異なり、修復歴は買取査定に大きく影響することも知っておきましょう。

 

 

修復歴ありの中古車を選ぶリスクとは?メリットはある?

車の整備

修復歴ありの中古車を選ぶリスクはあるのでしょうか。

修復歴ありの中古車を選ぶメリットについても、あわせてご説明します。

 

修復歴ありの中古車を選ぶリスク

修復歴ありの中古車には、次のリスクがあります。

  • 安全性・耐久性に対して不安がある
  • 売却時のマイナス要素になる

 

詳しく見ていきましょう。

 

安全性・耐久性に対して不安がある

前述の通り、修復歴のある中古車には、骨格部位を損傷した履歴があります。

 

骨格部位は車の安全性や耐久性にとって非常に重要な部位。

見た目にはわからないほどキレイに修復されていても、過去の損傷から、骨格部位に問題を抱えている中古車は少なくありません。

 

修復による金属疲労で骨格の強度が低下していることも考えられます。

最初は問題なく走行できても、後から不具合が出てくることもあるでしょう。

 

よって、修復歴ありの中古車を購入した場合、ドライバーや同乗者は安全性・耐久性に対する不安を抱えながら、車に乗ることになります。

 

安全性・耐久性を重視する場合、修復歴ありの車は避けるべきでしょう。

 

売却時のマイナス要素になる

修復歴の有無は、車の査定に大きく影響します。

骨格部位に損傷歴を持つ修復歴ありの車を、高値で売却することは難しいでしょう。

 

そのため、修復歴ありの中古車を購入して、その後乗り換えのために売却するときには、たとえ人気車種であっても商品価値が下がっているので、相応な価格でないと売却が難しい可能性があります。

 

車の状態が特に悪い場合であれば、買い取ってもらえないこともあるでしょう。

 

メリットは相場よりも価格が安いこと

修復歴ありの中古車には、メリットもあります。

それは、修復歴のない中古車と比較すると価格が安いことです。

 

修復歴ありの中古車は、相場よりも安く購入することができるでしょう。

 

とはいえ、同じ「修復歴あり」でも状態は車によってさまざま。

修復歴ありの中古車を購入する際には、車の状態についても確認することが大切です。

 

知っておきたいポイントとして、修復歴のある中古車はメンテナンス費用がかかる可能性があります。

 

購入時には、車体の価格だけでなく、購入後にかかるメンテナンス費用についても把握しておきましょう。

 

 

修復歴ありの中古車を選ぶときの注意点

修復歴ありの中古車を選ぶときには、次の注意点を踏まえて、慎重に車の状態を見極めるようにしましょう。

 

修復歴ありの中古車を選ぶときの注意点

修復歴ありの中古車を選ぶときの注意点は、次の3点です。

  • 修復内容の確認を行う
  • 試乗する
  • 信頼できる販売店で選ぶ

 

各ポイントについて詳しく解説します。

 

1.修復内容の確認を行う

修復歴ありの表示があった場合には、まず修復内容の確認を行いましょう。

 

修復歴ありの表示があっても、車によって状態は異なります。

販売店のスタッフに必ず修復内容の詳細や車の状態を確認するようにしてください。

 

修復内容を確認する際にチェックすべき情報は次の3つです。

①どこを修復したのか

②損傷・修復の程度はどれくらいか

③修復の原因(事故の内容など)

 

2.試乗する

修復歴ありの中古車の購入を検討する場合には、目で見て確かめるだけでなく、試乗して実際の走行を確認することが大切です。

 

見た目はキレイな中古車でも、見えないところに不具合があり、走行に支障をきたしている可能性があるためです。

 

試乗では、ハンドルをまっすぐ固定しているのに車体が左右に寄っていかないか、ハンドリングに違和感はないかなど、走行において不具合がないか、よく確認しましょう。

 

3.信頼できる販売店で選ぶ

修復歴ありの中古車は、信頼できる販売店で選ぶ必要があります。

 

信頼できる販売店は、「中古車専用の鑑定士が所属しているかどうか」「マイナスなこともきちんと説明してくれるかどうか」「補償サービスをつけてくれるかどうか」などのポイントから判断することができます。

 

販売店の選び方については「中古車はどこで買うのがおすすめ?購入方法や選ぶ際のポイントも解説」でも詳しく解説しています。

 

冠水車(水没車)にも注意

「冠水車」とは、水害によって車の内部まで浸水した履歴を持つ車のこと。

 

車の内部が水に浸かると、変色や汚れといった見た目の問題だけでなく、突然エンジンが始動しなくなるといったトラブル、電気系統の故障や異臭、車両火災が発生するリスクなど、車にさまざまな不具合が出ます。

 

そのため、冠水車の購入は避けたほうが良いでしょう。

 

また、自動車公正取引協議会から販売店に向けて、次のように注意喚起されていますので、中古車購入を検討している方もぜひご確認ください。


“中古車を販売する際、「冠水車」であるにもかかわらず、「冠水車」ではない等の虚偽の表示・説明をした場合はもちろん、「冠水車」であることを表示・説明しなかった場合も、当該中古車の品質や性能等について著しく優良であると誤認されるおそれがある不当表示(優良誤認)に該当し、公正競争規約に違反することになり、景品表示法上も問題になります。”


引用:「冠水車」についての虚偽の表示や不表示は、「不当表示」です自動車公正取引協議会

 

 

修復歴ありの中古車を販売していない販売店から購入するのもおすすめ

修復歴ありの中古車を購入することに不安がある場合は、修復歴ありの中古車を取り扱っていない販売店で購入するのがおすすめです。

 

ヤナセアウディでは、認定中古車制度にもとづいた中古車販売を行なっております。

 

アウディの認定中古車制度の条件は、次の5つ。

  1. Audi正規輸入車であること
  2. 新車登録時からの正規メンテナンスノート(準備記録)があること
  3. 初年度登録日から10年以内であること
  4. 走行距離10万km以下であること
  5. 修復歴車、改造車でないこと

 

この5つの条件をすべて満たした上質なコンディションの車両だけが、アウディの認定中古車として認められています。

 

修復歴車や改造車は取り扱っていないので、安心して車をお選びいただけますよ。

 

アウディの認定中古車制度については「アウディの認定中古車とは?高品質をお約束する認定条件」でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

 

中古車の修復歴は表示義務あり!購入前にご自身でもよく確認を

修復歴ありの中古車とは、骨格部位に欠陥・損傷が生じ、修復を行なった履歴を持つ中古車のことを指します。

販売店では修復歴の表示が義務付けられているため、購入前にご自身でもよく確認をしましょう。

 

修復歴のある中古車は、相場よりも価格が安いのがメリット。

しかし、安全性・耐久性に対して不安を感じたり、後から不具合が生じたりする可能性もあります。

修復歴の有無は、車の査定に大きく影響するため注意が必要です。

 

修復歴のある中古車を購入する場合は、修復内容や実際の操作感をしっかり確認した上で、信頼できる販売店で購入することが大切。

 

修復歴ありの中古車を購入することに不安があるなら、修復歴車を取り扱っていない販売店を利用するのもおすすめです。

 

ヤナセアウディでは認定中古車制度にもとづいた中古車販売を行なっており、修復歴車や改造車は取り扱っておりません。

 

厳しい査定を通過したアウディの中古車だけをラインアップしているため、安心して車選びをお楽しみいただけます。

 

ヤナセアウディ公式情報サイトから、気になるタイプの車両を検索してみてください!

 

清水 敏弘シミズ トシヒロ

ヤナセ入社後、VW・Audiの輸入業務を経験した後、オペルの広告宣伝やメルセデス・ベンツの神奈川エリア販売促進業務を経て、現在Audiの販売促進活動に従事しています。

様々なモデルに携わらせていただいた立場から、Audiの特徴や先進技術は勿論、Audiを所有することで得られる豊かなカーライフ等を丁寧にお伝えできればと思います。

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