2025.09.05
輸入車・外車はハイオク指定が多いのはなぜ?賢い燃料コスト対策も解説
アウディヤナセオートモーティブの清水です。
国産車の多くがレギュラーガソリン仕様なのに対し、輸入車・外車の多くはハイオクガソリンを指定しています。
輸入車・外車の購入を検討している方の中には、「なぜハイオクガソリンが必要なのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、輸入車・外車はハイオク指定が多い理由について、詳しく解説。
ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの違いから、わかりやすくご説明します。
さらに、輸入車・外車に乗るなら知っておきたいポイントや、燃料コストを抑える方法につ
いてもご紹介しますので、ぜひご参考ください。
ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの違いから確認
ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの大きな違いは「オクタン価」にあります。
オクタン価とは、ガソリンが自己着火しにくい度合いを示す数値で、数値が高いほどノッキング(異常燃焼)が起こりにくくなります。
日本のJIS規格では、ハイオクガソリンは96以上、レギュラーガソリンはオクタン価89以上と定められています。
価格面では、ハイオクガソリンはレギュラーガソリンよりも、一般的に1リットルあたり約10円程度高く設定されています。
この価格差は、オクタン価を高めるための添加物や、エンジンを清浄に保つための処理コストが反映されているためです。
さらに、国内で販売されているハイオクガソリンには、エンジン内部をきれいに保つ清浄剤(デポジットコントロール添加剤)が標準的に配合されています。
これにより、カーボンの蓄積を防ぎ、結果としてエンジン寿命の延長にもつながるとされています。
なぜ輸入車・外車はハイオク指定が多いのか?
輸入車・外車にハイオク指定が多い理由の一つは、国ごとにガソリンのオクタン価基準が異なるためです。
日本と海外では「レギュラー」と呼ばれるガソリンでもオクタン価に差があり、この違いがハイオク指定につながっています。
ヨーロッパでは「EN228」規格に基づき、一般的なレギュラーガソリンはオクタン価95(RON)で、日本のレギュラーガソリン(JIS規格で89RON以上)よりも高い水準です。
そのため、欧州メーカー車両の多くは95RONを前提に設計されています。
一方、アメリカでは「AKI(アンチノック・インデックス)」という異なる指標が使われています。
アメリカのレギュラーは日本の測定法に換算すると、日本のレギュラー(89RON以上)よりやや高性能な燃料です。
そのため、現地で「レギュラー仕様」とされている車両でも、日本のレギュラーガソリンでは十分に性能を発揮できない可能性があり、日本市場ではハイオク指定となるケースが多いのです。
ちなみに、アウディはドイツの自動車メーカーであり、ドイツ国内ではレギュラーガソリンのオクタン価は95RON以上が一般的です。
アウディ車はオクタン価95以上の燃料を前提に設計されており、日本ではハイオクガソリンを給油することで基準を満たすことができます。
詳しくは、こちらのコラムをご確認ください。
ハイオクとレギュラーを混ぜるとどうなる?輸入車・外車にレギュラーを入れるリスクも解説
現在日本で販売されているハイオクガソリン・レギュラーガソリンは、いずれも無鉛のため、混合しても直ちに重大なトラブルが発生する可能性は低いとされています。
ただし、オクタン価は単純に平均化されるものではなく、燃料制御の前提を崩す恐れがあるため、日常的な混合使用は推奨されません。
ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れるリスクは?レギュラー指定車にハイオクを入れた場合も確認
ハイオク指定の輸入車・外車にレギュラーガソリンを入れた場合、次のようなリスクが考えられます。
- 出力低下やノッキングの発生
- エンジン寿命への悪影響
一度だけの給油で即座に故障する可能性は低いものの、本来の燃費性能や加速性能を発揮できなくなり、ノッキングが発生してしまう可能性もあります。
さらに、長期間レギュラーを使用し続けると、エンジン内部に負担がかかり故障リスクが高まります。
そのため、メーカーが指定する油種を使用することが強く推奨されます。
一方、レギュラーガソリン仕様の車にハイオクガソリンを給油しても、大きな不具合は発生しにくいとされています。
ハイオクガソリンには洗浄剤が配合されているので、エンジン内部の汚れ防止や堆積物の抑制といった効果が期待できます。
輸入車・外車に乗るなら知っておきたいポイントは?燃料コストとの付き合い方もご紹介
輸入車・外車は、国産車と比べると燃料費が高くなる傾向にありますが、多くの魅力から結果的に燃料費以上の価値を得られます。
ここからは、輸入車・外車の魅力や燃料コストとの付き合い方について詳しく解説していきます。
輸入車・外車の魅力
輸入車・外車は、走行性能・快適性・デザイン性に優れており、海外ブランド・モデルならではの高級感があります。
走行性能の優秀さ
輸入車・外車は「ダウンサイジングターボ」や「クリーンディーゼルエンジン」が主流となっており、燃費性能を求めるだけでなく、走行性能が高い傾向にあります。
欧州には速度制限のないアウトバーンがあるため、高速運転時の安全性や安定性への要求が高く、それに耐えうる車が生産されているのです。
そのため、優れた走行性能を発揮する車両が多いという魅力があります。
快適性と高級感
快適性と高級感を兼ね備えている点も、輸入車・外車の大きな魅力です。
高速道路や街乗り走行を問わず、車外で発生するノイズの侵入が抑えられているため、疲れにくく、同乗者とストレスなく会話できます。
さらに、輸入車・外車の内部インテリアは、こだわり抜いたラグジュアリー素材でできているのがほとんどです。
高級素材を使い作られた内装は、乗り手の気分を盛り上げてくれるでしょう。
デザインの個性と特別感
輸入車・外車はブランドやモデルごとにデザインの個性があり、特別感もあるため所有満足度が高いと言われています。
アウディでは、多彩なモデルをラインアップしており、洗練されたスタイルから力強いデザインまで幅広く取り揃えています。
燃費性能と燃料コストとの付き合い方
アウディをはじめとする近年の輸入車・外車は、ハイオク仕様ながらも効率の良いエンジンを搭載しており、燃料コストを補えるモデルも存在します。
輸入車・外車の多くのモデルは優れた燃費性能を発揮しており、年間の燃料代で考えるとレギュラーとハイオクの価格差を十分に相殺できる場合があります。
さらに、燃料コストを抑える実践的な工夫を併用することで、より経済的な輸入車・外車ライフを実現できます。
- 給油時のポイント還元制度を利用する
- ガソリンカード(クレジットカード)の活用
- セルフスタンドの利用
- 急発進・急ブレーキを避けるエコドライブ
具体的には、給油時のポイント還元制度を活用することで、ガソリン代の一定割合がポイントとして還元され、実質的な燃料費の削減につながります。
また、ガソリンカード(クレジットカード)を利用することで、給油時の割引や特別なポイント還元率といった恩恵を受けられるでしょう。
セルフサービススタンドを選ぶのも効果的で、フルサービススタンドに比べて1リットルあたり数円の節約が期待できます。
さらに、急発進や急ブレーキを避け、一定速度での運転を心がけるなど、燃費を高める運転方法を意識することで、ハイオクガソリンの使用量そのものを抑えられる可能性があります。
これらの工夫を組み合わせることで、ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの価格差を実質的に縮めつつ、輸入車・外車の魅力をより経済的に楽しめるでしょう。
輸入車・外車の維持費については、こちらのコラムで詳しく解説しております。
輸入車・外車と国産車の維持費はどう違う?費用を抑えるポイントも確認
車に優しい運転方法や、長く愛車と付き合うためのコツについて知りたい方は、こちらのコラムをあわせてご覧ください。
輸入車・外車にハイオクが必要な理由を理解して、カーライフを楽しもう
輸入車・外車がハイオク指定となっている理由の一つは、国ごとに異なるガソリンのオクタン価基準にあります。
ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの基本的な違いは「オクタン価」であり、数値が高いほどノッキング(異常燃焼)が起こりにくくなります。
欧米の「レギュラー」は、日本のレギュラーよりも高オクタンであるため、現地基準に合わせて設計された輸入車は、日本ではハイオク指定となるケースが多いのです。
ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れると、出力低下やノッキングの発生、長期的にはエンジンの故障リスクを高める可能性があります。
そのため、メーカー指定の燃料を使用することが推奨されています。
また、近年の輸入車・外車は燃費性能も大きく向上しており、ハイオク仕様でありながら優秀な燃費を実現するモデルも多数登場しています。
燃料コストを抑える工夫を組み合わせることで、輸入車・外車をより経済的に、そして安心して楽しむことができるでしょう。
アウディでは、燃費性能に優れたモデルも多数ラインアップしています。
アウディの中古車をお探しの方、車の買い替えをご検討の方は、ぜひ一度ショールームへお越しください。
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